ストローベイル・ハウス(straw‐bale house)とは、圧縮した藁のブロックを積み上げ、その上から土を塗って仕上げた50〜60cmの厚い壁をもつ建築様式で、抜群の断熱性と調湿性、遮音性があります。しかも有害な化学物質を出すことなく、使用する建材は大地に還元されます。在来の木構造と組み合わせたストローベイル・ハウスには耐震性もあります。また建主や素人も家づくりに参加できるので、人と人とのつながりが生まれます。曲線を自由に生かせる造形的面白さも魅力のひとつでしょう。

ストローベイル・ハウスは19世紀の後半に北米で生まれた建築様式ですが、藁はもともと日本でも身近に活用されてきた循環型素材です。藁という素材をもう一度私たちの住文化の中に取り戻すことには大きな意味があります。単に欧米のまねではない、もともと私たちの足元にあった素材や優れた技術を生かした、地域に根ざす家づくりにつながるからです。それは、伝統的な知恵を新しい<住>の文脈の中に生かしていくことでもあります。
スローデザイン研究会は、この「藁の家」を低エネルギー・循環型のライフスタイルを象徴するモデルケースとして位置づけています。地域に息づく豊かな知恵と技術に学び、つくることの楽しさを共有しながら、「住む技術」を取り戻すための企画・活動を行っています。
水から生まれた素材で家づくり!
2001年の設立以来、スローデザイン研究会は滋賀県近江平野と大津市仰木の棚田の稲藁、琵琶湖のヨシを使ったストローベイル・ハウス建設のためのワークショップを企画・実施してきました。「カフェスロー」「琵琶湖の家」を始め、私たちが手がけてきたストローベイル・ハウスは、壮大でスローな水系に育まれた素材から住の意味を考える、ささやかなスロー・デザインの試みとも言えます。
![]() |
![]() |
出会いの広場からセルフ・ビルドの風を!
ストローベイル・ハウスの建設は素人でも気軽に参加することができます。工事現場が出会いの広場に変わります。海外の森林と石油に依存し、素材の規格化と工期の短縮を競う今日の家づくりは、私たちの健康にも地球環境にも大きな負荷を与えるものになっています。残念ながら、持続可能な住環境とはほど遠い現状と言わざるをえません。伝統的な技術に出会い、人と人のつながりを取り戻しながら進めるスローな家づくりを、共に進めていきませんか。
![]() |
![]() |




